紙コップと維持力

紙コップを持ち上げる

 ルーファスデンタルで維持力を得るために考えている基準の1つです。
 紙コップを数本の指で持ち上げることを想像してみてください。中に水が入っていた方が緊張感があって良いかもしれません。

1本指で持ち上げられる方はいますか?

おそらくいないと思います。

では、2本指ならどうでしょうか?

持ち上がりますよね。その時、無意識に2本の指は正面で向かい合っていると思います。
でもコップを振ったらあまり安定しません。

続いて、3本指ではどうでしょうか?

3本目から一気に安定感が増したと思います。

しかし、同じ3本指でも、コップを上から見たとき3本とも半径の中に収まってしまうと、1本指の時と同じようにコップを持ち上げることはできません。以下、4本以上でも同じです。

維持力の確保

 ルーファスデンタルでは、この紙コップが持ち上がった状態を「拮抗関係が得られている状態」であると捉えています。
 これには各指(以下、ポイント)の配置が重要となり、この各ポイントを維持部と拮抗部に置き換えることで維持力が発生します。
 そして、維持力を得ることだけに焦点をあててみると、必要以上にポイントを増やさなくても維持力は十分確保できると考えています。
 ポイントを増やさなくてもよければ、残存歯に余分ななクラスプをかける必要もないので、患者さんにも優しい入れ歯になるのではないでしょうか?

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