義歯全体での維持力確保
こんにちは、自費義歯専門歯科技工所ルーファスデンタルの早澤です。
今日は、前回の「単独鉤歯での維持力確保」につづき、「義歯全体での維持力確保」についてお話しします。
鉤歯群として見る
義歯全体での維持力確保も「単独鉤歯での維持力確保」と同様に円の適切なポイントを囲い込むことが必要です。
ただし、義歯全体で維持力を確保する場合には、単独鉤歯ごとに囲い込むのではなく、対象となる鉤歯全体をまとめた円を囲い込みます。
以下、鉤歯をまとめた円を「鉤歯群」と呼びます。
「内側性把持」と「外側性把持」
単独鉤歯の場合は鉤歯の周りを囲い込む「内側性把持」だったことに対して、鉤歯群では「内側性把持」と円の内側から突っ張る「外側性把持」の要素も利用できます。
ルーファスデンタルでは設計をなるべくシンプルに考えるために、ほとんどのケースにおいて「内側性把持」で鉤歯群を囲い込みますが、ごくまれに「外側性把持」を使います。
※内側性把持を成立させるためには、それぞれの面が向かい合っている必要があります。
鉤歯群の抱え込み
それでは、鉤歯群で維持力を確保するための条件を見ていきます。
緑の点はサベイライン上の把持ポイント、黒の点は維持部の把持ポイントです。
鉤歯群の囲い込みは単独鉤歯と違い、鉤歯の配置によって様々なバリエーションが考えられます。
今回は日常の義歯製作の中での一般的な欠損タイプを紹介します。
両側遊離端欠損
片側中間欠損
片側遊離端欠損
今日は、「義歯全体での維持力確保」についてお話ししました。
サベイライン上および維持部の把持ポイントを多くしすぎてしまうと、着脱時に「遊び」がなく扱いずらい義歯になってしまうため、ルーファスデンタルでは必要最小限の把持ポイントで最大限の維持力を確保するための設計を行なっています。
「プレミアムスタンダード」であれば、もしチェアサイドで義歯の着脱調整が必要になった場合でも、これらの把持ポイント付近に注意すればその他の部分を気する必要はありません。きっと調整が簡単になると思います。
設計基準が明確なルーファスデンタルの自費レジン床義歯「プレミアムスタンダード」をお勧めします。
いつもご覧いただきありがとうございます、次回もまたよろしくお願いします。